wagamamakacchan’s blog

Music washes away the dust of every life. =Art Blakey=

up for it / Keith Jarrett Standards Trio

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1. イフ・アイ・ワー・ア・ベル (Frank Loesser)
2. ブッチ&ブッチ (Oliver Nelson)
3. マイ・ファニー・ヴァレンタイン (Richard Rodgers/Lorenz Hart)
4. スクラップル・フロム・ジ・アップル (Charlie Parker)
5. いつか王子様が (Frank Churchill/Larry Morey)    
6. ニ度東、三度西 (John Lewis)    
7. a)枯葉 (Jacques Prevert/Joseph Kosma/Johnny Mercer)
  b)アップ・フォー・イット (Keith Jarrett)  
 


パーソネル:
キース・ジャレット: piano
ゲイリー・ピーコック: double-bass
ジャック・ディジョネット: drums

2002年7月16日、フランス
アンティーブ・ジャズ・フェスティヴァルにてライヴ録音


久し振りにキース・ジャレット・トリオのCDを聴いた。

本作品はトリオ結成20周年を記念して作られたアルバムで、フランスのアンティーブ・ジャズ・フェス

ティヴァルでの実況録音で73分の超大作となっている。

このスタンダーズ・トリオは近年フリー・インプロヴィゼーション演奏をメインに取り組んでいるが、

久々にスタンダードを中心に選曲した作品となっている。

のっけから11分45秒に渡る「イフ・アイ・ワー・ア・ベル」が始まる。この曲はマイルス・デイビス

の演奏が有名だが、このトリオも抜群の味わいを出している。次の「ブッチ&ブッチ」はアルバム「バイ

バイ・ブラックバード」の3曲目に収められている曲だが、あまりよく聴いたことがなかった。3曲目の

「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」もあまりにも有名だが、演奏するミュージシャンによって同じ曲で

もこんなにもその表情が変わるのはジャズの醍醐味だろう。それぞれのミュージシャンの持っている感性

の違いだろうか、その時の気分の乗り方だろうか、インプロヴィゼーションの違いが味わえて面白い。

特にこのアルバムのようなライヴがいい。

4曲目はチャーリー・パーカーの「スクラップル・フロム・ジ・アップル」だが、このバップ・ナンバー

でも無難にまとめていて聴きやすい。

5曲目の「いつか王子様が」もマイルスゆかりの曲だが、もう説明は何もいらない。

6曲目の「二度東、三度西」という曲はジョン・ルイスの書いた曲だと言うが、あまりなじみではない。

杉田宏樹氏のライナー・ノーツによると、「過去同曲をレコーディングしたピアニストがほとんどいな

いことを考えると、キースの目の付け所はユニーク」と評している。これはもうじっくりと聴いてみるし

かない。

最後はジャズ・スタンダードとして知らない人はいない「枯葉」からキース・オリジナル「アップ・

フォー・イット」と続いてエンディングとなる。この「枯葉」も沢山のミュージシャンが取り上げていて

有名だが、私にはいつ「アップ・フォー・イット」に移ったかわからない。