思い出すに、多分ベースにマーク・ジョンソン、ドラムスにポール・モチアンがいたので購入したものだと思う。っと言うのも、ポール・モチアンはビル・エヴァンスの歴代のドラマーだったし、ベースのマーク・ジョンソンはトリオ最後のベーシストだったからだ。
ところで、ピアニストのサルヴァトーレ・ボナフェーデについて調べて見ると、これがまた変わった経歴の持ち主で、詳細はウェブをご覧いただきたいのだが、1962年8月4日イタリアのパレルモ生まれで、4才からピアノを始めた稀に見る天才だったようで、ティーンエイジャーとしては既に地元のグループやビッグバンドなどで演奏し、ラジオやテレビなどに引っ張りだこだったようだ。当初はマッコイ・タイナーやチック・コリアなどに影響されたようだが、徐々にデューク・エリントン、セロニアス・モンクやチャールス・ミンガスなどにのめり込んでいったようだ。
もともとは大好きなオートレース・ドライヴァーだったようだが、事故をきっかけにジャズ・ピアニストに専念することになり、1986年にはバークリー音楽大学のスカラーシップを獲得し、専門的にジャズを勉強するようになった。
1989年にはジャズの本場ニューヨークに移り住むことになり、自己のグループで演奏する一方で、サイドマンとしてヴァンガード・ジャズ・オーケストラで演奏したり、当時のタウン・ホールに出演していた売れっ子達とも演奏をしていたようだ。
さて、このアルバムは1991年6月10、11日にニューヨークのスタジオ900でボナフェードがリーダー兼コンポーザーとして録音されたものだが、レーベルはKEN MUSICという日本のレーベルであった。
当時のKEN MUSIC CATALOGを見ると、秋吉敏子&ジャズ・オーケストラ、Ted Rosenthal QuartetやJim Snidero Quartetなどが顔を揃えている。Salvatore BonafedeはこのKEN MUSICにもう一枚のレコードを録音しているが、それが『Actor/Actress』で、できればこのCDも購入して聴いてみたいものだ。
内容は、plays Bill Evans, Cameron Brown, Nino Rota, Charlie Haden, Tommy Flanaganと題している通り、全て自分のオリジナルではあるが、それぞれのミュージシャンの雰囲気を醸し出して弾けるところがまさしく天才と言われる所以なのだろう(*´∀`*)
中でも特にビル・エヴァンスに13分32秒もの時間を割いていることから、エヴァンスへのノスタルジックな憧れと、ベースのマーク・ジョンソンとドラムスのポール・モチアンに対する敬意を表していたのかも知れない(゜レ゜)
三人の笑顔が素晴らしいではないか?
イタリア生まれの陽気な一面を魅せているボナフェーデの雰囲気がまた良い(*´∀`*)