wagamamakacchan’s blog

Music washes away the dust of every life. =Art Blakey=

Preminado / Barry Harris Trio with Elvin Jones, Joe Benjamin

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1. My Heart Stood Still  6:31
2. Preminado  5:27
3. I Should Care  3:33
4. There's No One But You  4:06
5. One Down  4:35
6. It's The Talk Of The Town  5:03
7. Play, Carol, Play  4:11
8. What Is This Thing Called Love 4:05 
 
【Personnel】
Barry Harris (piano)
Joe Benjamin (Bass)
Elvin Jones (drums)
 
Recorded in New York; December 21, 1960 and January 19, 1961.


いわゆるジャケット買いという言葉があるが、これはその逆で、ジャケット見た時に内容を見ないで敬遠してしまうCDである。

 

タバコを燻らしているジャケットのバリー・ハリスの写真を見ていると、何か取っ付きづらくてしかも神経質そうに見えてしまい、自ずと敬遠してしまいそうだが、いざCDプレーヤーで聴いてみるとそうじゃないことが直ぐにわかる。

 

私が購入したのは輸入盤だが、まずジャケットのバリー・ハリスを見た時にう〜んと考え込み、ドラムスのエルヴィン・ジョーンズに目が行った時、ふむふむと頷き、続いてベーシストのジョー・ベンジャミンに目が届くと、(メ・ん・)?何じゃ、聴いたことがないぞっとなる?

 

聴いたことがないとなると、無性に聴きたくなるのが世の常で、私も例外では無い。タイトルの『PREMINADO(プレミナード)』などの意味がわからなくても購入してしまう。

 

確かにピアニストのバリー・ハリスのCDと言ったら、これ一枚しかないわけだが、しかし、繰り返しこれを聴いてみると買って徳した気分になってしまった(*´∀`*)

 

さて、このCDだが、全8曲のうちバリー・ハリスのオリジナルを3曲収めている。また、3曲目にバリーのピアノソロを入れており、アルバムにメリハリを効かせているのが良い。

 

ライナー・ノーツによると、バリー・ハリスバド・パウエルや後期のアート・テイタムの影響を多く受けているといわれるが、1曲目の「マイ・ハート・ストゥッド・スティル」などの不協和音の使い方なんて、もうセロニアス・モンクばりではないだろうか?
ここではジョー・ベンジャミンのベースも堪能できる。

 

2曲目のオリジナルでやっとバド・パウエルの雰囲気を醸し出しているが、何といっても圧巻なのはエルヴィン・ジョーンズのドラミングではないだろうか(*'▽'*)♪

 

3曲目がピアノソロで、絶妙なバラードを聴かせてくれている。これはしっとりと聴きたいね(*´∀`*)

 

4曲目の「ゼアズ・ノー・ワン・バット・ユー」はミデアムテンポの曲だが、流れるようなバリーのピアノからべンジャミンの堅実なベースが存分に楽しめる。ドラムスのエルヴィンは控えめにバックをつとめている。

 

5曲目の「ワン・ダウン」はエルヴィンのシンバルが心地よいバックをつとめ、バリーのソロへと導いている。後はバリー持ち前の流れるようなピアノが続き、ベンジャミンのベースとの対話が始まる。

 

6曲目の「イッツ・ザ・トーク・オブ・ザ・タウン」は物静かな曲だが、ここでもバリーがグルーヴィーさをいかんなく発揮して聴きごたえがある。

 

7曲目の「プレイ・キャロル・プレイ」はバリー・ハリス作曲で跳ねるような曲想だが、ライナー・ノーツによれば、この飛び跳ねるような曲に彼女の二番目の娘さんの名前キャロルを付けたようだ。

 

8曲目の「ホワット・イズ・ジス・シング・コールド・ラヴ」はアップテンポな曲で、ここではドラムスのエルヴィンの持ち前の素晴らしいドラミングがフィーチャーされている。この曲だけでもこのCDを購入した甲斐があったようなものだ。


ところで、このアルバムのタイトル『プレミナード』とは一体どんな意味だったのだろうか?英語で言うとプロムナード、実はスペイン語での表現だったのだ。


最後に、不器用なバリー・ハリスだがミュージシャンとして貫いた信条をご紹介しておく。
これはライナー・ノーツ上に紹介されていることだが、「演奏を楽しまなくちゃダメだ。昔の人たちは楽しんでいた。だから、今まで音楽が長く続いて来たのさ。思うに、俺はみんなを楽ませるためにジャズを演奏してるのさ。だから、お互いに楽しめばいいのさ。」