Cyrus Chestnut - Revelation - 第２弾

寺島靖国氏著書の「寺島流ジャズの聴き方」（山海堂）上で痛快な評価をしていたのでご紹介しておく。

諸君！　立派なオリジナル曲がどういうものであるか知りたければこのレコードを聴き給え。
いかにジャズのミュージシャンが作曲したものとはいえ、一人よがりではしょうがない。ちゃんと曲として旋律の喜びとリズムの愉しみを味わせてくれるものでなければ私は承知しない。
サイラスの作ったオリジナルは１１曲、全曲、いわゆるスタンダードとは異なる、いかにもジャズメンが作ったメロディーでありながらスタンダードに通ずる旋律と親しみを持ち合わせている。驚異だ。

諸君、立派なピアノ・スタイルがどういうものか知りたければこれを聴き給え。いろいろなピアノ・スタイルの中で私は黒人的な風味を持つものをベストとする。ゴスペル・タッチを隠し味にしたものなど最高。それに近代的なモダン感覚が加われば鬼に金棒。それが、サイラス・チェスナットなのだ。