<曲目>
1.スモーキン
2.ザ・ベスト・シングス・イン・ライフ・アー・フリー
3.グリーシン・イージー
<パーソネル>
ハンク・モブレー (テナー・サックス)
グラント・グリーン (ギター)
ウィントン・ケリー (ピアノ)
ポール・チェンバース (ベース)
フィリー・ジョー・ジョーンズ (ドラムス)
1961年3月26日録音
1曲目の「スモーキン」はアップテンポなブルース曲だが、モブレーのテナーに勝るとも劣らないグリーンのシングル・トーンが炸裂し、ブルース大好きといったグリーンの真骨頂が展開されていく。最後はケリー、モブレー、フィリー・ジョーのバトルと続くが、三者三様の持ち味が遺憾無く発揮されていて圧巻だ。
2曲目の「ザ・ベスト・シングス・イン・ライフ・アー・フリー」だけがスタンダード・ナンバーで1927年にミュージカル用として作曲されたようだが、この場合は古さを感じさせない曲想として仕上げているのは流石モブレーというところだろうか?
3曲目「グリーシン・イージー」は、素敵なピアノ・トリオの演奏に引き続きファンキーなブルースも演奏できるんだとばかりに豪快にテナーを吹くモブレーが目の前に浮かんで来る。途中から割り込んでくるかのようなグリーンのギターは、やはりファンキーな演奏を得意とするから当然なのかも知れないが、しっかりと落ち着いたブルージーなテクニックを思う存分披露してくれている。隠れたフィリー・ジョーのサポートも良い。
続くケリーも持ち前のスインギーなピアノ演奏をしてくれるが、どんな状況下に置かれても対応出来たと言われた、ケリー節が炸裂している演奏は見事の一言に尽きる。
このアルバムで改めてテナーとギターの相性が良いことが証明されたのかも知れない。