wagamamakacchan’s blog

Music washes away the dust of every life. =Art Blakey=

ア・ブローイング・セッション / ジョニー・グリフィン

youtu.be

 

<曲目>

1.ザ・ウェイ・ユー・ルック・トゥナイト

2.ボール・ベアリング

3.オール・ザ・シングス・ユー・アー

4.スモーク・スタック

 

<パーソネル>

リー・モーガン(トランペット)

ジョニー・グリフィン (テナー・サックス)

ハンク・モブレー (テナー・サックス)

ジョン・コルトレーン (テナー・サックス)

ウィントン・ケリー (ピアノ)

ポール・チェンバース (ベース)

アート・ブレイキー (ドラムス)

 

1957年4月6日録音

 

開口一番このCDは凄いと言っておく!!

なにしろ、共演しているハンク・モブレ―が、「あんなに早く吹けないよ」ってジョニー・グリフィンを絶賛しているくらいだから・・・!!

 

ジョニー・グリフィンつながりで今回はセプテットのアルバム「ア・ブローイング・セッション」を聴いてみたが、文字通り凄いの一言に尽きる。

 

先ず、フロントが4管で、内テナー・サックスが3管というのがものすごい。しかも、その顔ぶれが、グリフィンを含めてハンク・モブレージョン・コルトレーンだからもう何も言うことはない。トランペットのリー・モーガンは言うまでも無いだろう。

 

さらに輪をかけて、リズム・セクションが凄い。ドラムスにアート・ブレーキー、ピアノにウィントン・ケリー、ベースにポール・チェンバースときたらもう無条件で聴きたくなること必至であろう。



1曲目は邦題では「今宵の君は」と訳されているが、英文では「The Way You Look tonight」でジェローム・カーン作曲のかなりテンポの早い曲を取上げている。

 

ブレーキーのイントロからグリフィンが、テーマに続きアップテンポでグルーヴィーにテナーを謳い上げる。続いてモーガンのトランペットに移る。モーガンもここぞとばかり思う存分に吹いている。続いてモブレーのテナーが炸裂しコルトレーンへと続く。

 

盛り上がった時点でグリフィンとブレーキーの互いの持ち味を活かしたテクニックを相互に散りばめていく。その後はグリフィンのテーマに戻ってエンディングとなる。



2曲目はグリフィン作曲の「ボール・ベアリング」だが、全員でのテーマに引き続いてコルトレーンが静かにソロをとる。もうここは得意技を披露するしかないとばかりにテナーを吹いている。

 

次はモーガンだが、このソロも格別なグルーヴ感を醸し出している。グリフィンの2コーラスに続きモブレーとつながり、かなり負けじと気合を入れている。
ウィントン・ケリーのソロも非の打ち所が無く、聴き応えがある。ブレーキーの短いソロの後、全員でのテーマで終わる。



3曲目もジェローム・カーン作曲の「オール・ザ・シングス・ユー・アー」だが、ケリーのイントロからグリフィンのミディアムテンポのテーマからインプロヴィゼーションへと導き、コルトレーンのテナーに移る。

 

コルトレーンも持ち前のインプロヴィゼーションを如何なく発揮して静かに次のモーガンに引き継いでいく。モーガンの演奏も素晴らしく、内側から溢れんばかりの情熱を抑え気味に吹いて次のモブレーに引き継いでいく。モブレーの演奏も実に落ち着いて情緒的に謳い上げているのが分かる。

 

静かでリズミカルなケリーのピアノソロを堪能した後にやっとチェンバースのソロがやってくる。ここは少し音量を上げて聴きたいものだ。

 

グリフィンとブレーキーの短い会話の後、グリフィンのテーマへと戻る。



4曲目の「スモーク・スタック」もグリフィン作曲だが、これはファンキーな一面を魅せてくれている。ケリーのイントロからグリフィンのソロに入り、はち切れんばかりのモーガンの演奏が堪能できる。続いてのモブレーの演奏もおおらかな一面を見せてくれる。

 

モブレーの8コーラスの後に7コーラスのコルトレーンが続いて聴かせる。ケリーの4コーラスの後にチェンバースの4コーラスが続き、グリフィン、ブレーキーと続きエンディングとなる。