FALLING IN LOVE WITH JAZZ / SONNY ROLLINS

最近、ソニー・ロリンズを聴くようになったが、このＣＤはエレクトリック・ベースを加えたクインテットとセクステットの演奏で、いわゆるバラード曲を選曲している。

静かに始まる一曲目のフォー・オール・ウィ・ノウだが、ブランフォード・マルサリスのテナーが控えめにロリンズのそれを追っている感じが絶妙だ。フラナガンのピアノもいい。２曲目のテネシー・ワルツはロリンズが朗々と謳いあげている情景が目に浮かぶ。３曲目のリトル・ガール・ブルーだけがドラム抜きの演奏となっているが、自由奔放なロリンズの演奏が堪能できる。４曲目はこのＣＤのタイトル曲となっているだけにアップテンポな曲で、ロリンズの真骨頂を発揮している。５曲目のアイ・シュッド・ケアは、１曲目と同じグループの演奏でそれぞれのミュージシャンが持ち味を思う存分発揮しており、演奏を楽しんでいる雰囲気が出ている。６曲目は、ピアノのマーク・ソスキンのアコースティック・ピアノが実にいい演奏となっている。最後の曲アマンダはＣＤしか収められていないが、ロリンズはもとよりクリフトン・アンダーソンのトロンボーン、マーク・ソスキンのキース・ジャレットばりの神がかり的な声もフィーチャーされて良い演奏となっている。

1. For All We Know (1)
2. Tennessee Waltz (2)
3. Little Girl Blue (2)
4. Falling In Love With Love (3)
5. I Should Care (1)
6. Sister (3)
7. Amanda (3)

PERSONNEL:
SONNY ROLLINS (tenor saxophone)
with
(1)
BRANFORD MARSALIS (tenor saxophone)
TOMMY FLANAGAN (piano)
JEROME HARRIS (electric bass)
JEFF WATTS (drums)
Recorded June 3, 1989.

(2)
JEROME HARRIS (electric guitar)
MARK SOSKIN (piano)
BOB CRANSHAW (electric bass)
JACK DeJOHNETTE (drums)
Recorded August 5, 1989.

(3)
CLIFTON ANDERSON (trombone)
JEROME HARRIS (electric guitar)
MARK SOSKIN (acoustic piano/Korg M-1)
BOB CRANSHAW (electric bass)
JACK DeJOHNETTE (drums)
Recorded September 9, 1989.