韓国での悪い（？）想い出

１９９２年から１９９５年の３年間、韓国ソウルに仕事の関係で駐在した。
今でこそ韓流ブームとなっているが、その頃はまだ歴史、政治や戦争の話しはタブーだと言われていて、韓国の独立記念日（日本の終戦記念日）には日本人の外出がはばかれるほどだった。

その当時、まだソウル市内の右も左もわからない時に、ちょっと重たい荷物を持って地下鉄に乗らなければならないことがあった。

切符の買い方もわからないまま、見よう見まねでやっと地下鉄に乗ったとたん、座席に座っていたオバサン（韓国語でアジュンマ）が韓国語で何か言いながら、無理やり私の荷物を引っ張って奪い取ろうとした。私は瞬間訳もわからず取られてはまずいと思い、負けじと引っ張った。

ちょっと気まずくなったので、途中で地下鉄を降りて次の地下鉄が来るのを待った。

やっとの思いで会社に着いて地下鉄内での出来事を会社の韓国人に話したところ、韓国ではよくあることだそうで、そのオバサンの親切心から出た荷物を持ってあげるという行為だったことがわかって、ちょっと安心した。これが始めからわかっていればその親切心に甘えたのだが・・・もう遅い。

それから私も地下鉄に乗ったら荷物を持ってあげたことは言うまでもない。
そういえば、郷に入れば郷に従えという言葉もあった。