1. Affinity |
2. Inner Urge |
3. I Love You |
4. The Pharoah |
5. Aknaaba |
6. Village |
7. Eternal One |
8. EBO |
9. Oshirike |
ce Roney (Trumpet)
Lenny White (Drums)
Clarence Seay (Bass)
Geri Allen (Piano・・・#5-9)
Antoine Roney (Tenor Sax ・・・#2,5-7,9 Bass Clarinet・・・#8 Soprano Sax・・・#7,9)
Chick Corea (Piano・・・#1-4 Fender Rhodes・・・#8)
Michael Brecker (Tenor Sax・・・#2,3)
Pharoah Sanders (Tenor Sax・・・#4,8)
Robert "Baabe" Irving III (Synths・・・#6-9)
Steve Berrios (Percussio・・・#3,6,7 & Interludes)
ecorded at the Sear Sound, NYC on 3-5 December, 1996.
久しぶりにウォーレス・ルーニーのトランペットを聴いてみた。
チック・コリアのピアノで静かに始まる1曲目の「Affinity」だが、この曲だけがチック・コリアの曲で、全編に渡りチック・コリアのアレンジとなっている。ここではルーニーのマイルス張りの高音によるトランペットが素晴らしい。まるで、「死刑台のエレベーター」のイントロのようだ。
残りの8曲は全てウォーレス・ルーニーのアレンジになるものだが、2曲目の「Inner Urge」はジョー・ヘンダーソンの曲とはまるっきりその趣が異なり、生き生き伸び伸びとした演奏が楽しめる。ここにもルーニーのマイルス張りのトランペットが炸裂している。
また、マイケル・ブレッカーとアントワーヌ・ルーニーのテナー・サックスもすばらしい。
3曲目はコール・ポーターの「I Love You」だが、ここでは存分にマイケル・ブレッカーのテナーをフィーチャーしていて聴きごたえがある。この曲はルーニーが亡き友(トニー・ウィリアムズ)に捧げた曲でもある。
4曲目の 「The Pharoah」はヴァーヴ・レコードから駆けつけてくれたファラオ・サンダースの為に書き下ろしたブルースだが、ルーニーのミュートもさることながら、やチック・コリアのピアノといい、ファラオ・サンダースのテナーが存分にフィーチャーされていて、久しぶりに燃え上がった。
5曲目はアントワーヌ・ルーニー作曲の「Aknaaba」だが、これはナイジェリア語で「ようこそ」という意味だそうだが、ジャズ・ミュージシャンのルーツはやはりアフリカなのだろうか?
6曲目が本アルバムのタイトルとなっている「Village」だが、パーカッションなどの効果によりひとときの楽しいアフリカン・ミュージックを聴くことに酔いしれる。
7曲目はルーニー作曲のバラード「Eternal One」で、素晴らしい高音で澄んだルーニーのトランペットの後には、アントワーヌ・ルーニーのソプラノ・サックスとジェリ・アレンのピアノのソロが聴けるのが堪らない。
8曲目の「EBO」は、ドラムスのレニー・ホワイトの作曲によるものだが、ファラオ・サンダースのテナーが炸裂した後のルーニーのトランペット、ジェリ・アレンのピアノとチック・コリアのフェンダー・ピアノが聴きものだ。
9曲目の「Oshirike」は西アフリカ語で「トリッキー」という意味だそうだが、アフリカン・ミュージックをベースにして、より発展的な音楽を追求していこうとするルーニーの心構えには敬服さえ覚えてしまう。
ルーニーはマイルスの「ネフェルティティ」に影響されているようだ。