1. モックス・ニックス
2. フェア・ウェザー
3. ダーン・ザット・ドリーム
4. ザ・タッチ・オブ・ユア・リップス
5. ジュビレーション
6. ライク・サムワン・イン・ラヴ
7. アイ・ラヴ・ユー
8. コールド・ブリーズ
2. フェア・ウェザー
3. ダーン・ザット・ドリーム
4. ザ・タッチ・オブ・ユア・リップス
5. ジュビレーション
6. ライク・サムワン・イン・ラヴ
7. アイ・ラヴ・ユー
8. コールド・ブリーズ
1958年9月10,11、14日録音
このアルバムはもう完全に忘れてしまっていたが、久々にアート・ファーマーの『モダン・アート』をCDラックから引っ張り出して聴いてみた。
このアルバムは余りにも有名で、スイング・ジャーナル誌でもゴールド・ディスク大賞に輝いたもので、アート・ファーマーの作品でも3本の指に数えられるほどのアルバムだ。
CDの帯解説でも、「ジャズ・トランペットの巨人、アート・ファーマーの最高傑作」と評している。
CDの帯解説でも、「ジャズ・トランペットの巨人、アート・ファーマーの最高傑作」と評している。
50年代のビ・バップからハード・バップの興隆期に、それほど派手ではなく、それほど押し出しがある訳でもなく、かえってソフトタッチで叙情的な謳い方をしたこのアート・ファーマーは、多くの共演者を見ても分かるようにステディーな個性を貫いており、多くのジャズ・ミュージシャンに影響を与えた。
後半はトランペットからフリューゲルホーンへと変更して、飽くなきソフトな音の表現を探求したようだが、それも果たせず志半ばでこの世を去ってしまった。
私は知らなかったが、トランペットとフリューゲルホーンの長所を併せ持った楽器、”フランペット”を考案して吹いてもいたようだ。
またソフトタッチといえば、テナー・サックス奏者のベニー・ゴルソンとの出会いによってジャズテットを結成するにあたり、同じ音色の傾向を持つトロンボーン奏者のカーティス・フラーを起用するなど幅広い交友関係を披露している。
6曲目の「ライク・サムワン・イン・ラヴ」におけるベニー・ゴルソンとミュートを使ったファーマーの哀愁漂う演奏は聴き応えがある。この二人のハーモニーが素晴らしい。
また特筆すべきは、当時マイルス・デイヴィス・セクステットの一員だったビル・エヴァンスが参加していることだろう。「モックス・ニックス」のぎごちないゴツゴツしたピアノタッチを聴くと、何か新鮮さを感じさせると同時に緊張感を感じる。